「いずれこういう番組に出してもらえることになるのではと思っていた。よく呼んでくれた。自分の信条を聞いてもらうために神様が導いてくれたんではないかと思う」
中山氏はそう切り出すと、度重なる失言の真意について「国交省の仕事は、日本を快適に住みやすい国土として子孫にバトンタッチしていくんだと答えていくうちに、国土だけでいいのかという思いが強くなった。問題は今の世相つまり戦後の教育だ」と続けた。
昨秋、自民党文教制度調査会長に就いた中山氏は、会合のたびに日教組批判を繰り出したが、どれだけ刺激的な表現をしても報じられなかったという。「どうして報道されないのか。日教組問題を世間に知らせるには閣僚にならないと無理なのか」と、確信犯的な発言だったと再び認めた。
「日教組でも一生懸命やっている人がたくさんいるのもわかっているが、ごく一部の過激な人が影響力を持っていることが問題」と持論の日教組解体を主張した。しかし、番組に出演した民主党の山岡賢次国対委員長に「日教組の組織率が9割と高い秋田や福井は成績が上位であり、因果関係はない。思いこみで決めつけるのは危険だ」と突っ込まれると、「思いこみではない。私は実情もよく調査してよく知っている」と反論した。
大阪府の橋下徹知事から「よくわかる」と応援のエールがきたことも明かし、「大阪府は職員組合とのなれ合いで財政破綻した。いじめられるからと校長先生のなり手もない。橋下知事も命がけで戦ってる。私も国交相の職務を捨て、政治生命も危ない中で戦っていきたい」と話した。
成田空港ゴネ得発言には「適切な言葉はあるだろうがゴネ得がわかりやすいと使ってしまった」と謝罪しながらも、「土地に対する農民の執着もわかるが、ある程度自分の欲を抑えてでも、公のために自分を犠牲にしてという精神がなくなっている」と持論を展開した。
日本は単一民族国家という発言には、「言葉足らずで、はしょってしまった。国際交流のない日本列島の中で髪も黒く同じ単一というか同質という意味だった。言葉狩りばかりしていると、政治が発展しなくなる」と責任転嫁した。