グッドウィル月末廃業、派遣3000人が次の職場決まらず

今月末で廃業する日雇い派遣大手「グッドウィル」の登録スタッフ約6100人の半数近くは今月中旬時点でまだ次の職場が決まっていない。

 日雇い派遣の原則禁止など派遣のあり方の見直し論議が進む中で、もともと給与水準が低く、雇用保険もない派遣労働者の置かれている厳しい現実を浮かび上がらせている。

 「雇用保険もなく、残業代も出ない現場が多かった。日雇い派遣はもうこりごり」。グッドウィルに登録していた福島県の男性(27)はため息をつく。

 日雇い派遣に登録したのは昨年2月。高校中退後、ラーメン店などでアルバイトをしていたが、友人に「すぐ仕事が見つかる」と勧められた。県内の家電量販店などで働き、給料は1日7000〜8000円。それでも毎日仕事があったため、生活はできたという。

 しかし今年1月、グッドウィルが厚生労働省から事業停止命令を受けると、状況は一変。登録先の支店が事業を再開するまでの約3か月間、全く仕事がなかった。新たな派遣先からは短期間で契約が打ち切られ、6月3日に職業安定法違反(労働者供給事業の禁止)ほう助などの疑いで幹部ら3人が警視庁に逮捕されると、仕事はなくなった。

 同月末からは失業状態で、車のガソリン代が惜しくて家にこもる生活。「秋に自宅の近くに家電量販店がオープンするらしい。そこで働ければ」と語った。

 中には、月収が倍増した登録スタッフもいる。

 事業停止命令がほぼ避けられなくなった昨年末、都内の男性(32)は派遣先から「直接雇用(のアルバイト)に切り替えよう」と持ちかけられた。

 職場は埼玉県内の工場。中古のコンピューターのメモリーを消去したり、分解して部品ごとに販売したり。月収は派遣時代の15万〜18万円から約35万円に増え、「貯金ができるようになったのはうれしいが、今までこんなにマージンを取られていたと思うと腹が立つ」と話す。

 「職場には、今も別の派遣会社から来た人がいるが、同じ仕事なのに給料は全く違う。『派遣』という働き方に疑問を感じるようになった」と複雑な心境を明かす。

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